
なんとなく仕事でモヤモヤしていませんか?この記事を読むと、あなたが感じているモヤモヤを晴らす為に必要な方法を知ることができます。なぜならば、僕自身がモヤモヤを感じながら働いていた時期があり、この方法を実践することでスッキリした気持ちで働けるようになった経験があるからです(今も実践しています)。モヤモヤを解消させる3つの方法を紹介しながら、僕自身が感じてきたことを書いていきます。この記事で知ったことを試すことで、モヤモヤを晴らす第一歩となったら嬉しいです。

モヤモヤは放っておくと取り返しがつかなくなる?
仕事をしていると、「なんかこのままで良いのかな?」ということを感じる瞬間って、誰にでも訪れると思うんです。これが『モヤモヤしている状態』です。ただし多くの人は、こういう状態になったとしても特に何をするでもなく、出勤日になれば仕事に行って、休みの日は趣味に時間を費やしたり、友達と遊んだり、家でのんびり過ごしたりと、なんとなくいつも通りに過ごして時が経っていくわけです。
「このままで良いのかな?」と考えながらも、「じゃあ何をするの?」という問いに対して明確に答えを持っているわけでもないので、「いや、うーん、なんもしないと思う」みたいな答えをして、結局何もしないで終わる・・・。この時点で『モヤモヤしている状態』になっているわけですが、この状態が繰り返されると、「考えるのも疲れるし、もうどうでも良いかなぁ。だけど本当は、転職とかにも興味があるんだよなぁ。」という状態になってしまいます。
そうなってしまうと、モヤモヤしている状態が常態化していき、「頭では考えていることがあるけど、行動に移さない。」という状態になっていくんでしょうね。僕自身が転職する際に調べて出てきた調査結果に、「全就業者(約6,300万人)のうち9.6%が転職希望者(→ただし、転職希望者の58%は求職活動をしていない)」というものがありました。いろいろな状況があるとは思うのですが、「本当は転職したいと思っているんだけど、特に行動に移していない。」という状況になっている人もいるんだと思います。
※引用:総務省「労働力調査(2012年7月31日発表)」
※引用:コロナ危機下の転職の動向~減る転職者数・増える転職希望者数~
「取り返しがつかなくなる」というのは極端化もしれませんが、「年齢を重ねると転職市場に出にくくなる(転職市場での価値が低くなる可能性が高い・現在の条件や望む条件に合う求人が少なくなる等の理由)」というのは、いろいろな人が感じることかもしれません。実際に僕が転職エージェントとして働いていた時にも、年齢を気にされる方は非常に多かったです。

モヤモヤの原因は『理想と現実のギャップ』
では、モヤモヤの原因は何なのか・・・。「人による」とって言ってしまえばそれまでですが、これまで生きてきた中で「大体の人がこれなのでは?」ということを感じていることがあります。それは、「理想と現実にギャップを感じること」です。
「将来はこういう生活を送りたい」
「将来はこういう仕事をしたい」
「将来はこのくらいのお金を稼いでいたい」 などなど
そんな理想を掲げているものの・・・、
「今はこんな生活を送っている」
「今はこんな仕事をしている」
「今はこのくらいのお金しか稼げていない」 などなど
こんな現実があるわけです。
「すぐに理想の姿になれるわけない」と頭ではわかっていても、気持ちはモヤモヤする。そんなタイミングで、別の会社で働いている人や、別の環境で生活をしている人を見ると、「良いなぁ・・・。一方で自分は・・・。」ということを考えてしまうんです。

モヤモヤが発生するのは『自分の将来を考える時』
「新人の頃は覚えることがたくさんあり、仕事に慣れるので精一杯だから、自分の将来について考える暇はない。」とか、「仕事に没頭している時は、立ち止まってる暇なんてない!」とか、こういうセリフはよく聞きます。該当者である新人レイヤーの社員からも聞いたことがありますし、先輩や上司に該当する人からも聞いたことがあります。ただ、本当にそうでしょうか?
「新人の頃は覚えることがたくさんあり、仕事に慣れるので精一杯だから、自分の将来について考える暇はない。」は、「新人の頃は仕事に慣れるまでに時間が掛かるから、精神的な負荷が大きくなる。」ならわかります。「仕事に没頭している時は、立ち止まってる暇なんてない!」は、「仕事に没頭している時は、仕事に割く時間が長いから、内省したり振り返りをする時間を意識的に設けないといけない!」ならわかります。
これは僕の主観ですが、新人の頃に内省する機会や自分の将来と向き合う機会を設けなければ設けないほど、数年経った時にモヤモヤする人が出てくるんだろうなと思います。「これまでは今の自分に一生懸命になっていたから、将来の自分を考えていなかったし、将来を考える必要がないとも言われてきた。ただ、社会人3年目に入って、将来の自分を考えた時に、このままで良いのかなと感じるようになりました。」というのは、これまたよく聞く話です。
そもそもこの『モヤモヤ』を生みにくくする為には、新人の頃からキャリアと向き合う機会を設けることが大切なんだと思っています。「キャリアと向き合う機会を設けたり、他社を知るような機会を設けたら、転職する人が増えるよね。」という人事の方や管理職の方もいるのですが、僕は逆だと思っています。事実、「キャリア自律を実現した方が転職しにくい」という調査結果もあるくらいですから。そうは言っても、働いていれば、誰でもモヤモヤするタイミングが訪れると思っているので(僕自身も不定期でモヤモヤするタイミングがあります)、そのモヤモヤを解消する3つの方法を伝えていきます。

モヤモヤを解消する『3つの方法』
3つの方法に共通してセットにしているのは『内省(リフレクション)』です。まず、『内省』という言葉の意味を知り、「内省とは◯◯をすることである」という定義をしていきましょう。
「リフレクション」(reflection)とは「内省」の意味です。人材教育の分野では、業務をいったん離れて、自分の仕事の進め方、行動、考え方などを振り返り、自分を見つめ直すことを指します。そして、その結果をもとに直すべきところは直していくわけです。人材教育のもっとも効果的な方法の1つは、実際の仕事を体験させることです。ただし、体験させるだけでは十分な教育とはいえません。先輩社員のアドバイスやフォローアップが不可欠なのはいうまでもありません。加えて、対象者自身に考えさせ、気づかせることが重要です。この、自ら考え、気づくという部分がリフレクションといえます。
誰かとの対話を通して内省する方法もありますが、ここでは一般的な意味合いとして使われる『自身での内省』のことを『内省』と表現します。
上記に記載した言葉の意味を要約すると、「内省とは、日々を生きる自分自身に目を向けて『自分はどうあるべきなのか?』を考えることにより、気づきを得ること。」という表現ができるかと思います。
モヤモヤ解消方法❶『記事や本をひたすら読む+内省』
記事や本をひたすら読んでみましょう。「本を読むのが苦手」「そもそも活字が苦手」という方もいると思いますが、「苦手だからやらない」と自分の行動を制御せずに、まずはやってみましょう。
読むものはなんでも良いです。ただし、1つだけ条件を定めます。それは、「読んでいてワクワクするもの」を読んでください。趣味でも好きな事・物についてでも、ワクワクするなら何でも良いです。そして、大切なポイントは、「ひたすら読む」ことです。情報や知識で頭をパンクさせてください。全てを吸収する必要はありません。なんとなく「こんなことが書いてあった」程度で大丈夫です。
仕上げは『内省』です。読んだ記事や本に書いてあったことを考慮して、「自分はどうあるべきなのか?」を考えてみましょう。その上で、1つだけ『気づき』を書き出してみましょう。欲張らずに、1冊の本や1うの記事に対して、1つの気づきを書き出せば大丈夫です。
余談ですが、数年前にセミナーを受けた際に、講師の方が「セミナーを通して持って帰るのは、ポケットに入るだけの量で大丈夫です。」と言っていて、今でもそれを意識しています。欲張ったら全部こぼれますから(ポケットに穴が開いたら大変です!)。
モヤモヤ解消方法❷『他者との対話+内省』
他者と対話してみましょう。誰かを頼ることが苦手な人もいて、「なかなか頼れない」という声もよく聞きます。「頼ってね」とか「気軽に連絡してね」とか言われるんだけど、なかなか頼れない・・・。
もしそういう状況になったら、選択肢は2つだと思っています。「親友レベルでなんでも話せる人にモヤモヤを打ち明けてみる」か「全く知らない人に話す状況を作る」です。前者はイメージが湧くと思いますが、後者は謎ですよね。ただ、「実は後者の方が心理的なハードルは低いのでは?」というのが僕の持論です。
『全く知らない人』と言っても、例えばSNSで見た何をやってるかよくわからない人とか、歩いてて出会った人おかではありません。世の中には、働く上でモヤモヤした時に相談するプロがいるんですね。それが、転職エージェントです。
ただし、転職・就職エージェントもピンからキリまで、世の中には数多く存在します。ビジネスとして参入障壁も低いですし、特別なスキルがなくても仕事として成り立ってしまうが故に、この業界には本当に多くの人が存在しています。ビジネスですから、お金を稼がなければならないというのは理解できますよね。ただ、求職者様を誘導して、エージェントとして紹介したい企業に結びつけるような導きをするようなエージェントもいますから、見極めが必要です。
対話の相手として適切なのが、「この人と関係値を構築していきたい」と思える人です。あなた自身がそう思えればOKです。『対話』というのは、ただ相手と話すことではありません。「相手と関係値を構築すること」ですから、これを判断基準として、対話の相手を探してみてください。その為には、対話の機会を増やすことも必要でしょう。数人と会って「この人だ!」という人に出会えることもあれば、数十人と会っても出会えない可能性はあります。粘り強く、探していくと良いのかなと思います。
そして、忘れてはいけないのが『内省』です。誰かと対話をしたら、対話して終わりにしないでくださいね。「自分はどうあるべきなのか?」を考えて、気づきを1つ書き出してみましょう。
モヤモヤ解消方法❸『徹底的に内省』
本や記事、他者に頼ることなく、自分で完結させるのが3つ目の方法です。『セルフアウェアネス』『マインドフルネス』『瞑想』などが注目される昨今、「自分と向き合う」「自己を認識する」ということが重要視されています。
今のビジネス環境は、答えのない課題に自ら答えを出し、思考を超えたビジョンに向かって、確信をもって人や組織を動かさなければならない時代です。ましてや、コロナ環境ではその傾向に拍車がかかりました。(中略)一つの会社に守られ、勤め上げる時代はそう長くは続きません。大手企業であっても終身雇用を保証しないことを明言しました。(中略)これからは経営者や経営幹部だけではなく、従業員を含めたすべてのビジネスマンが、自分で自分の人生を決めなければなりません。価値観を貫くだけであればことはシンプルですが、会社は利益を生まなければなりません。利益と価値観を天秤ではかる世界です。うわべではなく、どのくらい自分の価値観に確信があるかが問われます。決断の基準が何かということ、つまり「WHY(なぜ)」が重要です。判断基準は普遍的な価値観を拠り所にしていなければ、周囲を引きつけにくくなります。また、今のビジネス環境では、メンバー全員がそれぞれの強みを発揮してチームに貢献し、チームを前に進めていく場を作れるリーダーが求められています。その場合、メンバー全員の強み・弱みを把握し、メンバーの力を発揮できるコミュニケーションが重要になります。その際に、メンバーを理解する深さは、自分を理解する深さ以上にはなりません。つまり、自分自身についての内省を深めるセルフアウェアネスがなければ、現在の経営環境においてリーダーシップは発揮できないことになります。
人材マネジメント〈第4回〉「セルフアウェアネス(自己認識力)がものを言う、高いエンゲージメント組織」
『リーダーシップ』という言葉が出てきますが、「自分はリーダーをやらないから必要ない」と思っていませんか?そんなことはないですよ。あなたは、自分の意思で自分を引っ張っていかなければならないので、リーダーをやらないにしても、『リーダーシップ』を身に付けていく必要性があるんです。
「徹底的に内省する」という方法は、言い換えると「徹底的に自分を知る」ということです。本や記事から新しい情報を得たり、他者との対話から何かを得たり、そういうことも大切ですが、自分という人間を深く知っていくということも大切。ただし、自分と向き合うというのは根気が必要ですよね。誰の手も借りずに、自分と向き合うのですから。答えがなく、結局「どうしたら良いんだ?」となる場合もあるでしょう。そうしたら、誰かや何かを頼れば良いんです。
「自分を徹底的に知る」為には、「自分を客観視する」というプロセスが必要だったりします。もしかすると、自分を深く知っていくと、「他の人はどうなんだろう?」とか「一般的にはどうなんだろう?」というように、自分以外に視点を向けたくなるかもしれません。そうなったら、方法❶と方法❷を試してみてください。

最初の一歩を踏み出せない時にやるたった1つのことって?
モヤモヤしてる状態で、その状態から脱する方法もなんとなくわかった。頭ではわかってる。ただ、最初の一歩が踏み出せない。僕はこれまで、人を支援する仕事をやってきて、そういう人をたくさん見てきました。
その時に必要なことっていうのは、1つしかないと思っています。それは、「自分の背中を押す(押される)」ことです。精神論や根性論になりますが、「自分で自分の背中を押す」か「誰かに自分の背中を押してもらう」ことでしか、最初の一歩を踏み出す術はないと思っています。
僕らはこの状態を、子供の頃に経験してきています。滑り台に登って、滑り降りようと思ったんだけど、いざ上に来てみると高くて怖い。親が手を引っ張ってくれるか、自分で頑張って降りるかしか、滑り台を滑り降りる方法はありません(滑り降りずに抱っこして降ろしてもらうというのは、「やることをやめた」ということになるので、選択肢としては設けていません)。これと同じです。「やる」と決めているなら、自分で自分の背中を押すか、誰かに押してもらうか、それしかないのです。
「自分では背中を押せない」と思った人は、背中を押してくれる『誰か』を見つけてみましょう。もしかするとその誰かは、本や記事、周りにいる親しい友人、家族かもしれません。ただ、その時点であなたは、最初の一歩を踏み出せているので、その事実を認めてあげることも大切かもしれませんね。どんな小さなことでも、最初の一歩を踏み出すというのは抵抗があり、その一歩を踏み出さないという選択肢を取る人もいますから。
こういう捉え方もできます。「誰かや何かを頼らなきゃ」とか「まずは自分と向き合ってみよう」と、そう思った時点で、すでに第一歩を踏み出せていると。どんな小さな一歩でも大丈夫です。「背中を押す(押される)」というらことに意識を向けてみてください。

まとめ
「なんとなく仕事でモヤモヤしている人」へ向けて、モヤモヤの解消方法を書いてきました。もし、これを読んだあなたがモヤモヤを感じているのであれば、3つの解消法のどれかを試してみてください。僕自身もたまにモヤモヤしますが、3つの方法をその時の自分に合わせて使い分けて、モヤモヤした自分から解放されています。最初の一歩を踏み出す、そんな手助けになっていたら幸いです。